債務整理・裁判ブログ

2008年12月19日

任意整理における各社の対応(その2)

しばらくの間、各社の対応を書かせて頂きますが今日は準(?)大手の業者について書いて行きたいと思います。うちは大手だと怒られるかも知れませんが・・・・・。(笑)
レ○ク(ほのぼのです。)
 →アメリカ大手の外資系であるGEが母体であることはご存知でしょう。
  正式名称が長いので面倒です。必ず開示前にお約束の葉書を送ってき
  ます。実際の開示までの期間および過払金の交渉においても比較的
  誠実なのであまり争うことの少ない業者の1つです。
  借金が残った場合でも、最低弁済額5,000円、かつ、60回払い
  にも柔軟に対応してくれます。親会社が撤退を考えているのでこの先
  対応が変わる可能性はありますが・・・。
C○J(最近、合同会社に移行しました。)
 →デイック・ユニマットレディースを傘下に要する同じく外資系シティ
  グループの日本法人です。管理センターは大阪の難波にあるのですが
  履歴の開示は遅く、過払金の請求をしても無反応です。こちらから
  連絡してもさすがに大阪商人らしく任意の交渉では(6~7割)の
  返還に終始します。借金が残った場合の分割弁済には普通の対応です。
ス○ーションファイナンス(阪○東○グループがバックです。) 
→交渉窓口は千代田区にありますが、C○Jと同じく大阪商人らしい
 6~7割からの値切り交渉が得意です。(笑)
  履歴の開示は普通であり、借金が残った場合の分割弁済への対応には  普通に応じてくれます。
ノー○ーン(1週間無利息がウリ)
 →今は無きアルコを吸収合併しており新○銀行の子会社になります。
  管理センターはサンシャインにあり、資金が潤沢な割には任意交渉では
  この額では稟議が通りません。の一点張りな上、僅かでも中断期間が
  あれば個別取引を主張し過払い利息(5%)も認めたがりません。
  借金が残った場合の対応は他の会社と同様に応じてくれます。

 まだまだ業者は色々あるのですが、続きは後日と言う事に致します。

2008年12月18日

任意整理における各社の対応(その1)

さて、今日からは暫く任意整理(交渉)における各社の対応・反応につき
当事務所の扱った業者ごとに書かせて頂きたいと思います。
まず、最初は消費者金融の大手4社の対応につき書きたいと思います。

アイ○ル(チワワのCMで有名)
 →京都にあるこの会社は、任意整理等の債務整理全般の対応を滋賀県の
  管理センターで行っております。取引履歴の開示は当事務所の経験上
  大手4社の中では一番早いと思います。実際に過払金が発生していて
  交渉に及ぶと総額の7割返還での対応からがパターンです。
  以前は争いがなければ素直に返却しておりましたが、昨今の不景気が
  影響してるのかも知れません。なお、借金が残っても比較的こちらの
  要望(分割返済)に応じてくれます。

ア○ム(最近は綺麗な女性の目が印象的)
 →取引履歴をFAXで開示してくるのが特徴。
  アイ○ルとほぼ同様の対応をしてきますが、任意交渉での過払金の
  返還額は4社の中で一番誠実です。これが何時まで続くかは???
  借金が残った場合の対応もアイ○ルと同様に柔軟に応じてくれます。

プ○ミス(マネーにもマナー)
 →取引履歴の開示も上記2社と同様、早い会社です。
  大手町にある管理センターが対応しており、過払金の返還にも問題
  ない事案であれば素直に応じてくれます。
  昨年、秋には中堅業者であるクオークローンから事業譲渡を受けて
  おり、ここの絡む案件では大阪にある管理センターとの交渉が必要
  になります。

武○士(最近は内田有紀のCMになりました)
 →上記の3社と異なり一番タチの悪い業者です。取引履歴の開示も遅く
  こちらから電話しないと反応ありません。しかも、かけても担当者が
  決定してないので決まり次第連絡します。と言った対応です。
  担当が決まっても任意の交渉では渋い返事しか寄越さないのが通常な
  上に振り込み迄に2~3月かかります。
  武○士の場合、訴訟を起こすと訴訟前日に必ず任意和解の電話があり
  譲歩して返還額の上乗せを提示してきます。
  譲歩するなら最初からその条件を提示すればいいのですが、理解に
  苦しむ会社です。

 この様にざっと大手と言われる4社の対応を書かせて頂きました。
 明日以降もこの他の業者の対応を順次書かせて頂きます。
      

2008年12月17日

過払い金がある場合(その3)

昨日書きましたとおり一連取引を採用するか個別取引を採用するかにより
過払い金の金額に大きな影響を及ぼすことになります。
私達、専門家の間でも悩ましい大きな問題点です。
この点の判断につき指針となる最高裁の判例が平成20年1月18日に
示されました。結論部分を簡単に抜粋しますと

 基本契約1に基づく取引契約と基本契約2に基づく取引とが事実上1個
 の連続した取引であると評価できる場合に当たるなど特段の事情のない
 限り、基本契約1により生じた過払い金は、基本契約2に係る債務には
 充当されないと言うべきである。

との判断がされました。ここで言う特段の事情とは何を指すのでしょう?
この点については大きく4つの条件に分類出来るようです。

 ①第一取引における貸付と返済が反復継続された期間の長さと第二取引
  における最初の貸付までの期間
 ②第一取引終了時における契約書の返還の有無、およびカードが発行
  されてる場合のその執行手続きの有無
 ③取引中断中における貸主と借主との接触の有無
 ④第二契約が締結されるに至る経緯、および第一取引と第二取引の利率
  等の条件の異同

この条件を満たせば事実上1個の連続した取引(一連取引)と評価できて
第一取引で生じた過払い金を第二取引に充当する旨の合意が存在するもの
と評価されるそうです。
私自身の個人的な感想から言えば、些か業者寄りの判例のように思えます。

2008年12月16日

過払い金がある場合(その2)

昨日も書きましたとおり一旦完済して、その後取引を再開して現在に至る
場合の問題点につき一例を挙げさせて頂きます。

 例:H5~H10年に取引があったが完済している。(第一取引)
   H12~現在も取引中で残債務あり。(第二取引)

以上の様な場合、第一取引では業者の約定金利で取引をしてるので当然、
過払い金が発生しております。しかし、第二取引では借金があります。
この関係をどう考えるべきなのかの問題になります。
自然な流れから言えば第一取引終了の際に生じた過払い金は第二取引に
充当されると考えるのが自然です。
第一取引終了の際、例えば3万円の過払い金が存在していた場合、第二
取引開始の際に10万円を借りたとすれば、ここに3万円が充当されて
実際に借りた金額は7万円となります。(一連取引)
しかし、この2つの取引が別契約だったとしたらどうでしょう?
変わらないようにも見えますが、過払い金請求権は最終の取引から10年
で時効消滅してしまうので、現在の借りれ-3万円の主張は出来ません。
この事例のように第一取引の過払い金が少額ならあまり差は出ませんが
高額な過払い金、かつ、第二取引の期間が事例のように長期間に渡る場合
一連か個別かで結論が大きく異なります。
そのため、分断してる場合には殆どの業者は別個の取引であると主張して
きます。(個別取引)
このように一連取引か個別取引かの判断材料としては一定の基準が判例で
示されていますが、非常に難しい問題点があります。

2008年12月15日

過払い金がある場合(その1)

業者から提出された取引履歴を再計算してみると既に完済している場合が
あります。この場合、この払い過ぎの部分が言わば消費者金融等の業者に
貯金していたとも言えるので当然の事ながら返却を求める事になります。
手順としましては返答に1~2週間の期限を切った請求書面を相手方に
FAXで送ります。
ここでの対応も業者ごとにバラバラでして期限前に連絡してくる業者
こちらからかけないと反応のない業者担当者が決まってないので決まり
次第連絡します。と返答を先延ばしする業者と様々です。
その後、具体的な過払い金の返還交渉がスタートする訳ですが、こちらの
主張に対する業者の反応もまた様々です。
比較的、信販系の会社と一部の大手消費者金融は問題がない場合には素直
に話しがまとまります。
ここで言う問題と言うのは途中で一旦完済して、数年後に再度取引を開始
してる様な場合です。
この様な問題のある場合ですと、業者は自分らに都合のいい主張に終始して
話し合いが難航することが非常に多いのが実情です。
この問題点は明日以降に細かく説明させて頂きたいと思います。

2008年12月12日

任意整理という方法

取引履歴の開示および引き直し計算の結果、借金が残ってしまい場合
があります。
この場合に一番ポピュラーな手続きとして業者と交渉して分割弁済する
方法があります。面談の際にご記入頂いた月の収支表から返済可能な額が
残った借金総額を(36回払い)で割ってみた額を下回っていれば可能な
方法になります。
一部の業者を除き殆どは3年での分割弁済ならば応じてくれます。
ただ、一口に3年と言っても意外と長いものなので依頼人様には請求が
止まっている期間内に返済してると仮定して貯蓄することをお願いします。
そうすると実際に返済が開始した時点で、ある程度の原資が溜まっていることになり3年よりも短い期間で完済することができ普通の生活を取り戻すこと
が可能となり、ひいては依頼人様のためにもっまた、なるからです。

(任意整理のメリット)
 あくまで任意の交渉なので柔軟な対応が可能であり、また、将来の利息は
 カットが出来ます。
(任意整理のデメリット)
 これはどの手続きを取っても同様なのですが、信用情報機関に債務整理した 旨の登録がなされるので5~7年間は借入れやローンを組むことが出来なく
 なります。

2008年12月11日

受任後の流れ。

③受任通知の発送
 依頼をお受けした場合、基本的にその日にハサミを入れたカードとともに
 受任通知を発送します。これで業者は直接、依頼人様に連絡をするのが禁止
 されます。まれに担当部署に届く前に連絡が入る事もありますが、その際は
 「司法書士の○○に委任しました。」とおっしゃって頂ければそれ以上は、
 連絡が入ることはありません。しつこいようでしたら当事務所まで御連絡
 下さい。

④取引履歴の開示
 大手の業者は、およそ2~3週間で取引履歴を開示してきます。
 消費者金融・銀行系は早いのですが、信販会社は1月以上かかります。

⑤引き直し計算
 利息制限法(15~20%)に専用ソフトで引き直し計算して正確な借金の
 額を確定します。
 ただ、ショッピングの場合や一部の業者は利息制限法以下で貸付してる場合
 もあり借金があまり減らない場合もありますし払い過ぎの場合もあります。

⑥方針決定
 上記⑤で確定した額を依頼人様にご来所頂きまして方針の決定を致します。
 
 各手続きにつきましては明日以降、ご説明したいと思います。
 

2008年12月10日

受任までの流れ。

昨日の債務整理に関する一連の流れは、あまりにも大雑把でしたので受任まで流れと受任後を2回に分けて細く説明を書かせて頂きます。まずは、受任までの流れをご説明致します。
①電話等による予約    
電話での場合、大雑把に借金の総額業者数各取引期間等をお伺いします。  
正確に把握してなくても問題はありませんので、あまり 難しくお考えにならないで下さい。 
 メールでのご相談の場合も同様になります。
その後、依頼人様のご都合のいい日を決定して来所して頂きます。 
時間外・土日・祝日でも対応致しますので、遠慮なくご相談下さい。  
その際には、カード認印振込み用紙等お手元にある一切の資料をお持ち下さい。
②面談
 ご来所頂きましたら、まず相談者カード・債権者一覧表・月の収支表を
 ご記入頂くことになります。これは依頼人様の現在の生活状況を把握する 
ためのものになります。その後、質問や現状での見通し費用等のご説明を
致します。  
当事務所では依頼人様との面談に1~2時間程度をかけてご不明な点や  
不安な点を丁寧にご説明しております。  
これでご納得頂ければ委任状に署名・押印を頂くことになります。

2008年12月09日

HP開設のお知らせ

この度は、当事務所の債務整理・裁判HPをご覧頂きありがとうございます。最近の不況も手伝い当事務所でも多数の債務整理に関するお問い合わせを頂いております。ここでは債務整理に関する正しい基礎知識や当事務所の経験事例等をご紹介することで、皆様のお役に立つ情報などを発信しつつ借金問題の解決のお手伝いが出来れば幸いです。まずは、どの手続き(任意整理・個人民事再生・破産)を選択するかに係らず共通した流れをご説明させて頂きます。    
  電話等による面談の予約 
        ↓    
  面談にて借金の額・取引期間・業者数・費用等のご説明を致します。         
        ↓    
  ご納得頂けましたら、委任状等を頂きます。
        ↓                                                          
  当事務所から受任通知を各業者に郵送。 
        ↓    
  業者により期間のばらつきはありますが、今までの取引の明細の開示。         
        ↓    
  専用ソフトでの引き直し計算(利息制限法)
        ↓   
  借金の額が確定した時点で、依頼人様と二度目の面談にて方針決定

おおまかながら以上の様な手続きになります。

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