2009年01月05日
信販会社の対応(その2)
明けましておめでとうございます。本年も色々な情報を書いて行きたいと思いますので、よろしくお願いします。早速、続きから始めたいと思います。
ジャッ○ス
→一昔前はよくTVCMを見ましたが、最近はやっていないようですね。
本社が北海道なのでたくぎん(北海道拓殖銀行)の破綻の影響から
地域経済が冷え込み余裕がないのかも知れません。
ここはショッピングは当然の事ながら、キャッシングの金利もH9年
以降は低いので引き直し計算をしても借金を減縮する事は出来ない業者
の1つです。
借金の分割弁済には応じてくれる会社なので、その点は同様です。
エ○スカード(駅のそばの丸○)
→昔は、赤いカードの名称で丸○が行っておりましたがH19年に事業
を分割するにあたりエ○スカードが承継しました。
ゼ○ファーストも同様のグループ会社にあたります。尚、専門家が介入
しますとエ○アールアイ債権回収に回収を委託するのが特徴です。
現在のキャッシングの金利は制限内ですが、以前の金利は消費者金融と
同様に高かったので、付き合いが丸○時代からならば減縮が可能です。
しかしながら、H9年以前のデーターは廃棄したとの書面を必ず添付
して「以前の書類を保持してる場合は考慮するのは吝かでない。」旨の
主張をしてくるので、以前から付き合いがある場合には裏付ける証拠が
ないと厳しいです。
分割弁済のは普通に応じてくれます。
2008年12月26日
信販会社の対応(その1)
信販系の業者も消費者金融に劣らず相当数がありますが当事務所に相談に
来られる依頼人の方が使用頻度が多いものから順次書いて行きたいと思い
ます。信販系はショッピング枠もあるせいか総じて開示が遅いですね。
ニ○ス(正式名は三○U○FJニ○ス)
→つい最近、本店を移転しました。開示までは1月以上かかるのですが
キチンと貸金と非貸金(ショッピング)に分けて引き直し計算をして
開示してくれるので手が掛からない業者です。
過払い金の返還についてもほぼ100%の確率で返還してくれますし
そういった意味では優良な会社です。(バックも大きいですしね。)
J○B
→ここも老舗の部類に入る業者ですが、顧客情報を一括で管理している
部署が札幌なので開示は遅いです。ニ○スと同様に項目別の引き直し
計算してきてくれますが、少々見づらい取引履歴なのが面倒と言えば
面倒です。キャッシングの金利に関してもH9年以降、利息制限法を
下回る利率で貸しているので減額は難しいものがあります。
借金が残った場合にこちらから和解案送ると上の指示を仰いでからの
返答になるので比較的時間がかかる業者でもあります。
クレ○ィセ○ン
→こちらは信販系にしては開示も早く、引き直し計算もしてきてくれます
ので手がかからない業者ですね。
過払い金の返還も多少の値切りはあるものの100%に近い返還を履行
してくれます。ただ、借金が残った場合には頻繁に方針伺いの手紙を
送ってきますし、部署が違うのは電話でも同じ内容の問い合わせが面倒
とい得ます。
取りあえず本年度の更新はこれで終了とさせて頂きまして年明けから再び
更新をしたいと思っております。
皆さんよいお年を!!
(連絡事項)
当事務所では年末年始ともに電話での面談予約やメール相談を受け付けて
おりますので、一人で悩まずに気軽にお問い合わせ下さい。
2008年12月25日
任意整理における各社の対応(その5)
本日紹介するのは所謂メガバンク系の業者であり当初から法定利息内での貸し
出しをしているために債務(借金)の減額が望めない業者です。
アッ○ローン(三井○友グループ)
→9・5~18%の低金利でスピード審査、即日融資が特徴である。
貸し出し金額も一般の消費者金融より多いために比較的収入の多い方は
利用しやすい。また、大手銀行のグループ会社であるため安心感がある
ようである。しかしながら保証会社がプロ○スであるため、返済を遅滞
したり専門家が介入するとすぐさまプロ○スに代位弁済をさせて離脱。
以降の交渉および返済はプロ○スが担当するが、アッ○ローンよりも
遅延損害金が高いので、時間が経つにつれ借金が膨らんでしまう。
D○キャッ○ュワン(三○東○U○Jグループ)
→12~18%でスピード審査、即日融資をうりにするのは共通である。
その他、貸し出し条件等はアッ○ローンや後記のモ○ットとあまり相違
がないが、最大の特徴は同じグループであるモ○ット同様に保証会社が
ない点であろう。専門家が介入しても以外とノンビリしている傾向が
見受けられる。
モ○ット(三○東○U○Jグループ)
→9・8~18%の金利ではあるが、スピード審査、即日融資はうたって
おらず貸し出しには比較的慎重である。
D○キャッ○ュワンと同様に保証会社がない。(銀行本体の考え方か?)
しかしながら、専門家が介入した後の対応はD○キャッ○ュワンと大きく
異なり、頻繁に経過報告を求める書面や電話がかかってくるのが特徴。
また、他の消費者金融と異なり借金が残った場合に一括返済を申し出ても
1円たりとも譲歩することがない。
上記の3社は金利も低くイメージもよいので比較的借りやすい業者ですが、
所詮は金利で儲けている業者には間違いないので、イメージに惑わされる
ことのない様にして下さい。
明日からは信販系で利用者が多いものから書いていきます。
2008年12月24日
任意整理における各社の対応(その4)
引き続き各社の対応につき書いて行きたいと思います。
プ○ーバ
→他の業者に比べると比較的金利が低いのが特徴である。
とは言っても、22~23%であり利息制限法を超過しているので必ず
しも良心的とは言いがたいであろう。ここの面白いところは契約での
弁済期を1日でも遅延するとその遅滞した日数分のみ利息が29・2%
になるが、遅れても支払いをすると元の22~23%に戻るところで
ある。過払金は多少値切ってくるが支払いは早いのが特徴。
富○クレジット
→神田周辺の小規模な業者であり、ニッコウファイナンスから債権譲渡を
うけている。開示が非常に遅い上にニッコウファイナンス分の取引履歴
は倉庫に保管してるとかで「1人で倉庫から探すので大変なんです。」
がお決まりのセリフ。(笑)
小規模な業者のせいか過払金の請求に対しても渋い返事に終始する。
S○Iイコールクレジット
→契約書は作成するものの借入れおよび返済もネットで行うためにカード
を他の業者のように作成しないのが最大の特徴である。
履歴の開示も早い方で法定利息(15~20%)に引き直したものを
出してくるが過払利息(5%)は必ずカットしてくる。
この他にも腐るほどの業者があるが、当事務所の統計から依頼人の方が
利用する頻度の多いものにつき書かせて頂きたいと思います。
明日は利息制限法を厳守しており債務(借金)の圧縮が不可能な銀行系
の業者について書かせて頂き、その後は信販系の業者を扱います。
2008年12月22日
任意整理における各社の対応(その3)
先日に引き続き中小業者の対応につき書いていきたいと思います。
エ○ワ
→小口の貸付を主に行っており契約ごとに借用証書・同意書を作成する
対応。個別取引の主張をするのが目的であろうと思われる。
取引履歴の開示も契約ごとに個別に紙を作成してくるが、明らかに
一連取引である。
過払いがあると個別取引を主張し、譲らないケースが多いために訴訟
になる場合が多いが、答弁書提出のみで殆ど出席はしてこない。
借金が残った場合には分割弁済には応じるが振込みが遅れるとすぐに
催促の電話がくるのが特徴。
ア○ル(民事再生中である。)
→今年、春先に民事再生を申立て。申立て前の対応としては過払金の額
を積極的に争ってくる事はないが、資金難からか支払日が3~6ヶ月
先にして欲しい旨の泣き落としが得意。(笑)
今月12日が再生計画案提出予定だったが、いまだに公表されてない
ので何割返還されるか現時点では不明である。
ただ、借金が残った顧客に対しては一括弁済しか認めないとの対応を
しており自己の借金(過払金)は減額して貰うのに回収は貪欲にする
ふざけた会社である。
S○コーポレーション(旧三○ファイナンス)
→受任通知を送るとすぐさまFAXで開示するが、借金が残る場合には
「何日までならこの金額で和解に応じるが、以降は一切応じません。」
といった内容を週一のペースで送ってくるのが特徴でした。
一方、過払金がある場合には10~20%の提示しかしてこないため
訴訟で争うしかない会社だったが、あまりに酷いので今年になって
債権者から破産申立てを起こされた。その後、同社のスポンサーに
かざかファイナンスが名乗りを挙げ、誠実に対応していく旨を誓った
ため取り下げがなされたが、スポンサーの意向により借金が残る場合
には一括返済しか認めない旨の対応を取り始めた模様である。
フ○ックス(旧クレ○ィア)
→つい最近、再生手続きが完了し過払金の40%返還が実行されており
S○コーポレーションと同様にかざかファイナンスがスポンサーに
付いたのを機に商号を変更したものである。
しかしながら、スポンサーが同一のために借金が残った顧客には一括
返済しか認めない対応を取り始めておりS○コーポレーション同様に
問題の多い業者である。
2008年12月19日
任意整理における各社の対応(その2)
しばらくの間、各社の対応を書かせて頂きますが今日は準(?)大手の業者について書いて行きたいと思います。うちは大手だと怒られるかも知れませんが・・・・・。(笑)
レ○ク(ほのぼのです。)
→アメリカ大手の外資系であるGEが母体であることはご存知でしょう。
正式名称が長いので面倒です。必ず開示前にお約束の葉書を送ってき
ます。実際の開示までの期間および過払金の交渉においても比較的
誠実なのであまり争うことの少ない業者の1つです。
借金が残った場合でも、最低弁済額5,000円、かつ、60回払い
にも柔軟に対応してくれます。親会社が撤退を考えているのでこの先
対応が変わる可能性はありますが・・・。
C○J(最近、合同会社に移行しました。)
→デイック・ユニマットレディースを傘下に要する同じく外資系シティ
グループの日本法人です。管理センターは大阪の難波にあるのですが
履歴の開示は遅く、過払金の請求をしても無反応です。こちらから
連絡してもさすがに大阪商人らしく任意の交渉では(6~7割)の
返還に終始します。借金が残った場合の分割弁済には普通の対応です。
ス○ーションファイナンス(阪○東○グループがバックです。)
→交渉窓口は千代田区にありますが、C○Jと同じく大阪商人らしい
6~7割からの値切り交渉が得意です。(笑)
履歴の開示は普通であり、借金が残った場合の分割弁済への対応には 普通に応じてくれます。
ノー○ーン(1週間無利息がウリ)
→今は無きアルコを吸収合併しており新○銀行の子会社になります。
管理センターはサンシャインにあり、資金が潤沢な割には任意交渉では
この額では稟議が通りません。の一点張りな上、僅かでも中断期間が
あれば個別取引を主張し過払い利息(5%)も認めたがりません。
借金が残った場合の対応は他の会社と同様に応じてくれます。
まだまだ業者は色々あるのですが、続きは後日と言う事に致します。
2008年12月18日
任意整理における各社の対応(その1)
さて、今日からは暫く任意整理(交渉)における各社の対応・反応につき
当事務所の扱った業者ごとに書かせて頂きたいと思います。
まず、最初は消費者金融の大手4社の対応につき書きたいと思います。
アイ○ル(チワワのCMで有名)
→京都にあるこの会社は、任意整理等の債務整理全般の対応を滋賀県の
管理センターで行っております。取引履歴の開示は当事務所の経験上
大手4社の中では一番早いと思います。実際に過払金が発生していて
交渉に及ぶと総額の7割返還での対応からがパターンです。
以前は争いがなければ素直に返却しておりましたが、昨今の不景気が
影響してるのかも知れません。なお、借金が残っても比較的こちらの
要望(分割返済)に応じてくれます。
ア○ム(最近は綺麗な女性の目が印象的)
→取引履歴をFAXで開示してくるのが特徴。
アイ○ルとほぼ同様の対応をしてきますが、任意交渉での過払金の
返還額は4社の中で一番誠実です。これが何時まで続くかは???
借金が残った場合の対応もアイ○ルと同様に柔軟に応じてくれます。
プ○ミス(マネーにもマナー)
→取引履歴の開示も上記2社と同様、早い会社です。
大手町にある管理センターが対応しており、過払金の返還にも問題
ない事案であれば素直に応じてくれます。
昨年、秋には中堅業者であるクオークローンから事業譲渡を受けて
おり、ここの絡む案件では大阪にある管理センターとの交渉が必要
になります。
武○士(最近は内田有紀のCMになりました)
→上記の3社と異なり一番タチの悪い業者です。取引履歴の開示も遅く
こちらから電話しないと反応ありません。しかも、かけても担当者が
決定してないので決まり次第連絡します。と言った対応です。
担当が決まっても任意の交渉では渋い返事しか寄越さないのが通常な
上に振り込み迄に2~3月かかります。
武○士の場合、訴訟を起こすと訴訟前日に必ず任意和解の電話があり
譲歩して返還額の上乗せを提示してきます。
譲歩するなら最初からその条件を提示すればいいのですが、理解に
苦しむ会社です。
この様にざっと大手と言われる4社の対応を書かせて頂きました。
明日以降もこの他の業者の対応を順次書かせて頂きます。
2008年12月17日
過払い金がある場合(その3)
昨日書きましたとおり一連取引を採用するか個別取引を採用するかにより
過払い金の金額に大きな影響を及ぼすことになります。
私達、専門家の間でも悩ましい大きな問題点です。
この点の判断につき指針となる最高裁の判例が平成20年1月18日に
示されました。結論部分を簡単に抜粋しますと
基本契約1に基づく取引契約と基本契約2に基づく取引とが事実上1個
の連続した取引であると評価できる場合に当たるなど特段の事情のない
限り、基本契約1により生じた過払い金は、基本契約2に係る債務には
充当されないと言うべきである。
との判断がされました。ここで言う特段の事情とは何を指すのでしょう?
この点については大きく4つの条件に分類出来るようです。
①第一取引における貸付と返済が反復継続された期間の長さと第二取引
における最初の貸付までの期間
②第一取引終了時における契約書の返還の有無、およびカードが発行
されてる場合のその執行手続きの有無
③取引中断中における貸主と借主との接触の有無
④第二契約が締結されるに至る経緯、および第一取引と第二取引の利率
等の条件の異同
この条件を満たせば事実上1個の連続した取引(一連取引)と評価できて
第一取引で生じた過払い金を第二取引に充当する旨の合意が存在するもの
と評価されるそうです。
私自身の個人的な感想から言えば、些か業者寄りの判例のように思えます。
2008年12月16日
過払い金がある場合(その2)
昨日も書きましたとおり一旦完済して、その後取引を再開して現在に至る
場合の問題点につき一例を挙げさせて頂きます。
例:H5~H10年に取引があったが完済している。(第一取引)
H12~現在も取引中で残債務あり。(第二取引)
以上の様な場合、第一取引では業者の約定金利で取引をしてるので当然、
過払い金が発生しております。しかし、第二取引では借金があります。
この関係をどう考えるべきなのかの問題になります。
自然な流れから言えば第一取引終了の際に生じた過払い金は第二取引に
充当されると考えるのが自然です。
第一取引終了の際、例えば3万円の過払い金が存在していた場合、第二
取引開始の際に10万円を借りたとすれば、ここに3万円が充当されて
実際に借りた金額は7万円となります。(一連取引)
しかし、この2つの取引が別契約だったとしたらどうでしょう?
変わらないようにも見えますが、過払い金請求権は最終の取引から10年
で時効消滅してしまうので、現在の借りれ-3万円の主張は出来ません。
この事例のように第一取引の過払い金が少額ならあまり差は出ませんが
高額な過払い金、かつ、第二取引の期間が事例のように長期間に渡る場合
一連か個別かで結論が大きく異なります。
そのため、分断してる場合には殆どの業者は別個の取引であると主張して
きます。(個別取引)
このように一連取引か個別取引かの判断材料としては一定の基準が判例で
示されていますが、非常に難しい問題点があります。
2008年12月15日
過払い金がある場合(その1)
業者から提出された取引履歴を再計算してみると既に完済している場合が
あります。この場合、この払い過ぎの部分が言わば消費者金融等の業者に
貯金していたとも言えるので当然の事ながら返却を求める事になります。
手順としましては返答に1~2週間の期限を切った請求書面を相手方に
FAXで送ります。
ここでの対応も業者ごとにバラバラでして期限前に連絡してくる業者、
こちらからかけないと反応のない業者、担当者が決まってないので決まり
次第連絡します。と返答を先延ばしする業者と様々です。
その後、具体的な過払い金の返還交渉がスタートする訳ですが、こちらの
主張に対する業者の反応もまた様々です。
比較的、信販系の会社と一部の大手消費者金融は問題がない場合には素直
に話しがまとまります。
ここで言う問題と言うのは途中で一旦完済して、数年後に再度取引を開始
してる様な場合です。
この様な問題のある場合ですと、業者は自分らに都合のいい主張に終始して
話し合いが難航することが非常に多いのが実情です。
この問題点は明日以降に細かく説明させて頂きたいと思います。