2009年01月19日
売買代金を請求する場合ついて(その4)
ここでは原告(売主)の代金請求について被告(買主)が全面的に争って
きた場合を考えてみましょう。(これを「抗弁」と言います。)
様々なパターンが考えられますが、大雑把に以下のものが考えられます。
①売買契約そのものを否定(否認)するもの。
→これには「そんなものを買った覚えはない。」と言う契約の成立自体を
否定する場合や「タダで貰ったものだ(贈与)。」と受取は認めるもの
の支払い義務を否定する場合が考えられます。
②売買契約は認めるが支払いを否定(否認)するもの。
→「まだ、商品を受け取っていない。」と言う契約の不成立の主張だった
り、「品物は届いたが破損していて使い物にならないから支払いする
必要はない。」と言った後発的なアクシデントを主張して支払い義務を
否定する場合が考えられます。
①の場合には、契約書または注文票があれば反論(再抗弁)出来ます。
②の前段の場合には受取書があれば反論でき問題ありません。
また、後段のような場合は様々な原因があるのでしょうが、苦情がないのは
考えにくく商品の取替えをして同じように受取書を貰っておけばこれも問題
ないでしょう。
この様に売買契約の成立に要求される要件である
①売って下さい。(注文票)
②はい!売りましょう。(代金・支払日・受取書) ※売買契約成立※
を満たす証拠(書面)があれば裁判上で負ける事は考え難いでしょう。
ただ、勝訴しても実際の回収とは別物である事を覚えておいて下さい。
この点については明日書きます。
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